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火災保険の選び方|賃貸と持ち家で必要な補償はどう違う?地震保険の仕組みも解説

公開 2026-10-23/更新 2026-10-23/読了目安 6分/執筆:運営者名(後で記入)

火災保険は「火事に備える保険」と思われがちですが、実際には風災・水災・水濡れ・盗難など、住まいに関する幅広い事故を対象にできる保険です。賃貸と持ち家では必要な補償がまったく違うので、まず自分の住まいに合った考え方を整理しましょう。

1. 賃貸で必要なのは「家財・借家人賠償・個人賠償」の3点セット

賃貸では建物は大家さんのものなので、自分が備えるのは家具・家電・衣類などの家財です。家財の保険金額は、一人暮らしで200〜300万円程度、家族世帯で500万円以上が目安とされることが多いですが、実際に持っている物の再購入費用から考えるのが基本です。

借家人賠償責任補償は、火災や水漏れで部屋に損害を与え、大家さんに原状回復の責任を負うときの補償です。賃貸契約で加入が条件になっていることが多く、1,000万〜2,000万円程度で設定されるのが一般的です。

個人賠償責任補償は、階下への水漏れや自転車事故など、日常生活で他人に損害を与えたときの補償です。火災保険の特約として付けられるほか、自動車保険やクレジットカードに付帯していることもあるので、重複していないか確認しましょう。

不動産会社が指定する保険に入らなければならないとは限りません。借家人賠償などの条件を満たす保険であれば自分で選べることもあるので、契約前に確認してみてください。

2. 持ち家は「建物の補償範囲」をどこまで広げるかが鍵

持ち家の火災保険は、火災・落雷・破裂爆発を基本に、風災・雹災・雪災、水災、盗難・水濡れ、破損・汚損といった補償を選んで組み合わせます。補償を広げるほど保険料は上がるので、お住まいの地域と建物のリスクに合わせて取捨選択します。

特に保険料への影響が大きいのが水災補償です。自治体が公開しているハザードマップで、浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っているかを確認しましょう。高台で浸水リスクが低ければ水災を外す選択肢もありますが、近年は想定を超える豪雨被害も増えているため、慎重に判断してください。なお、水災補償の保険料は市区町村ごとのリスクに応じて区分が設けられており、同じ補償でも地域によって差が出ます。

建物の保険金額は「再調達価額」(同じ建物を建て直すのにかかる金額)で設定するのが基本です。時価で設定すると、建て直し費用に足りなくなることがあります。

3. 地震保険の仕組みを知っておく

地震・噴火・津波による損害は、火災保険では補償されません。地震が原因の火災も原則として対象外です(多くの火災保険には「地震火災費用保険金」があり、建物が半焼以上になった場合などに保険金額の5%が支払われますが、1回の事故につき300万円限度などの上限があります。内容は商品により異なります)。これらに備えるには、火災保険とセットで地震保険に加入します(地震保険単独では契約できません)。

地震保険は「地震保険に関する法律」に基づいて政府と損害保険会社が共同で運営する制度で、政府が再保険を引き受けています。そのため補償内容と保険料に保険会社による違いはありません。保険金額は火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で、建物は5,000万円、家財は1,000万円が上限です。保険料は建物の所在地(都道府県)と構造で決まり、建築年割引・耐震等級割引・免震建築物割引・耐震診断割引の4種類の割引制度があります。

「火災保険の半分までしか補償されないなら足りないのでは」と感じるかもしれませんが、地震保険は建て直し費用の全額補償ではなく、被災後の生活再建資金という位置づけです。より手厚くしたい場合は、保険会社独自の上乗せ特約を検討する方法もあります。

4. 見積もり前に準備するもの

  1. 建物の情報所在地、構造(木造・鉄骨・鉄筋コンクリート)、建築年、延床面積。持ち家なら登記簿や売買契約書に記載があります。
  2. ハザードマップの確認結果浸水想定・土砂災害・液状化のリスクを確認し、水災補償の要否を判断する材料にします。
  3. 家財の概算大きな家具・家電・貴金属などを書き出して、再購入にかかる金額をざっくり見積もります。
  4. 既に持っている補償自動車保険やクレジットカードに個人賠償責任補償が付帯していないか確認し、重複を避けます。

よくある質問

火災保険の契約期間は長いほうが得?

現在、火災保険の長期契約は最長5年です。長期契約は1年契約を繰り返すより総額が割安になる傾向がありますが、途中で保険料改定があっても契約期間中は変わらないというメリット・デメリットの両面があります。

マンションの場合、共用部分の保険はどうなる?

分譲マンションの共用部分(廊下・外壁・エレベーターなど)は、通常、管理組合が火災保険をかけています。区分所有者が個人で契約するのは専有部分(室内)と家財が対象です。管理組合の保険内容は管理会社に確認できます。